知り合いのところでフライスが借りられたので、
ミニクーパーのA型エンジンヘッド面研
をしました。
水温上がり気味だった事もあり、ガスケット抜けの確認してヘッドガスケット交換もしたかったし~というのは、口実?
ミニクーパーのシリンダーヘッド面研について
研磨量は2mmは超えていたハズですが、正確な量はメモをなくしたので分かりません。
燃焼室容量も粘土使って大ざっぱに測ったんだけど、一緒のメモだったから証拠隠滅
面研の目的は、圧縮比UPと言うよりは燃焼室を加工して
- メカニカルオクタン下げる
対ノック性を向上させて、そのマージン分で点火時期進めたり、オクタン化の低い燃料でも? - バルブ周りの流速改善
バルブと燃焼室の壁の距離が近すぎて吸入量をかなり損してる。 - 点火プラグの飛び出し量の適正化による着火性の改善
プラグの先端ほとんどプラグホールに埋まっていて、よくこれで着火するよな~
と、燃焼室を削っていたら大幅に圧縮が落ちてしまったので辻褄を合わせるためにシリンダーヘッドを面研しようと。燃焼室容量はほぼ変化ないので圧縮比はほとんど上がってません。
だって圧縮比を上げると、ノッキングしやすくなったり、ガスケットが抜けやすくなったりするだけでなく、何よりただでさえ少ないミニ1000の低速トルクが落ちるんだもん(^●^)
高回転域では燃焼効率の向上によりパワーアップするんですが、低回転域では燃焼効率の向上よりも圧縮比が上がったことによるポンピングロス増加が上回った結果トルクが減る。例えば、圧縮比を10から11に上げた場合、今までより1割分余分に混合気を圧縮しなぇればいけなくなる、そうなると圧縮に使う力もバカにならないワケで・・・。
エンジン回さないトルキーなエンジンを求める人は、歪みの修正面研程度でとどめておく方が無難。
とか書きつつ、鋳鉄の硬さに根を上げてしまったので、燃焼室形状はだいたいで合わせてあります。
ポートも段付きを削って、ブランチ周りに小細工したところでやめました。
しかもポートと、燃焼室の加工はアパートでやったのでしばらく砂鉄に悩まされました・・・・。家は要らないのでガレージ欲しい・・・。
A+型エンジンのシリンダーヘッド面研量の限界値の確認
駄文が長くなりましたが、ようやく本題です。
ミニクーパーのシリンダーヘッド面研をする上で、ロッカーアーム周り潤滑用のオイル通路の深さが問題になります。これを考えないでシリンダーヘッドを面研してしまうと燃焼室にオイル穴が貫通して泣く事になります。
ドリルの先端の三角分の深くなるのを考慮してシリンダーヘッド面研の限界を計算しました。
年式によってオイル通路の場所や、深さが違う事も有るとか?
ミニ1000 A+型エンジンのシリンダーヘッドでは、一般的に2mm以上の面研は、かなり危険と言われてるようです?実際、バルブシートを入れてくれた内燃機屋さんでは
ミニクーパーのシリンダーヘッドでの1.2mm以上の面研は、うちでは責任持てないので引き受けていません
と断られました。
しかも個体によっては既に面研されていたり、オイル通路の加工バラツキが大きいので、その辺は慎重に測定して決めるしか有りません。
面研時は、穴の深さではなく、ロッカーアーム面と燃焼室面の距離にあたるヘッドの厚さを基準にしたほうが作業しやすいので計測値を元にヘッドの目標厚さに換算しします。
フライス盤へシリンダーヘッドヘッドを固定
水平出しはバイスに軽く固定してプラハンで、ひっぱたいて終わるはずだったんですが、意外な所で苦労しました
なぜならバイスにミニクーパーのシリンダーヘッドを固定すると燃焼室面が傾くーーーー。何故?
調べると燃焼室面と、ロッカーアームの取り付け面は平行が出ているのですが、
そもそも燃焼室面と吸排気ポート面の直角が全然出てないじゃんかよーーー!!そのせいでポート面の角度に合わせて燃焼室面に角度が付く
これは、笑うしか有りません。
しょうがないので手前側に見えている6mmぐらいの鉄棒と同じモノをポート面にもはさんで誤魔化しました。
一瞬、ポート面を燃焼室面と直角に削ってやろうか?というのもよぎりましたが、冷静に考えるとマニホールドを留めるスタッドとポート面の角度が狂って吸気、排気漏れの原因になりかねないのでやめました。
ローバーミニのA型エンジンヘッドの加工精度悪っつ orz
ちなみにバイスに書いてある40kgとは、バイスの重さです。
フライス盤でのシリンダーヘッド面研
燃焼室と、ポート面の直角が出てないのは誤魔化せたので?シリンダーヘッド面研に入ります。
シリンダーヘッドの厚みを測りながら 荒削り→仕上げ と切削量、速度を変えながら数往復させて目標値に合わせます。
関係ないですがオイラは、フライス盤での加工より、旋盤加工の方が得意です。
シリンダーヘッド面研作業の加工開始です
エンジンヘッドの面研中~
シリンダーヘッド面研作業は、ほぼ終了
後日の写真。
限界面研の図。
99xの場合、ウォーターポンプのバイラライン近くにある、オイルラインのリベットと燃焼室面との距離でどのぐらい面研してあるかわかります。
通常、リベットが削れるところまで面研するなんて事をすると、オイルラインが燃焼室面に貫通して終わりますので、ここまでやるとたいていの場合は泣くことになります ((((((*_* サササッ
バルブサーフェース研磨
ついでなので段付きになっていたバルブサーフェースの研磨と、吸気バルブのグルーブ加工もしました。
面研の前に、真ん中2本の排気バルブシートがバルブと燃焼室がフラットになるぐらいまで沈み込んでいたので、そこだけバルブシートを入れてます。バルブシートを入れる作業だけは内燃機加工屋さんに出しました。
ミニクーパーのA型エンジンのヘッドは年式によって?バルブシートそのものが無いので熱的に厳しい排気バルブのシート摩耗が起こりやすいようです?
鋳鉄ヘッドはバルブシートが無いものもあるとはこの時知りました。まぁミニクーパー以外はアルミヘッドのエンジンしか見たことがないのでバルブシートが有るのが当然だったので有る意味カルチャーショック
タペットのクリアランス調整時に飛び出し量の大きいバルブが有ったら要注意カモ?
ヘッドの加工をするにあたり参考にした本です。
Tuning the A-Series Engine
ミニクーパーや、MG Migget等広く使われているA-Seriesエンジンのチューニングの参考書です。英語なのがネックですが・・・
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