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2022年2月6日日曜日

Aタイプエンジンのピンタイプのオイルポンプの軸が折れると

油圧がかからなくなる。

知り合いのA-TYPEを積んだレーシングカーで突然油圧がかからなくなったとのことで分解したところ、オイルポンプのピンが折れていたと
確かに、構造的に折れるならばここが折れるんだろうという形状。

オイルポンプの繋がるカム側は、穴にピンが刺さっているような構造で、ドリルで穴をあけてピンを打ち込むだけで作れるから加工がしやすかったんだろうと?
ピンタイプのオイルポンプは初期のミニでも使われているのですが、このトラブルは?十年A-TYPEを扱っている玄人でも初めてとのことで、レアトラブル?

ちなみに途中からスロットドライブという接続に変更になっているので、これは改良の一種なんですかね

他に、スパイダードライブという接続部がスプラインになっているタイプもあって、そちらは加工が難しいのでコストがかかっていそう。

2016年6月18日土曜日

ミニクーパーの点火タイミングを早くしすぎると・・・。

ピストンが溶けて、棚落ちし、ブローバイを機関車のようにポッポと吹く。


エンジンを開けてみたら、熱的に厳しい4番ピストンの排気側が溶けて、派手に棚落ちしてアウト。


サーキットを数周走っただけで、まだエンジンの調子は悪くなかった状態で動かすのを止めたおかげか? シリンダー側は縦方向に黒っぽい痕は付いているものの軽く修正ホーニングすれば使えるかな~。

他の気筒はピストン表面が黒いことから分かるように濃い目のキャブセッティングに救われた???


ピストンが溶けて棚落ちに至った原因は、オーナーがアイドリングで20度狙いというかなり攻めた(危ない)設定を狙っていた上に、タイミングライトの調子が悪くマーカーの位置が振れる状態で騙し騙し点火時期を調整したせいで、実際はアイドリングで20度以上というかなり危険な点火時期になっていた???

2016年1月23日土曜日

ミニ1000のヘッドガスケットが抜けると・・・。(ノッキング、かかりが悪い、オーバーヒート、冷却水減る・・・)

写真整理していたら記事にし忘れた昔の取材?写真が出てくる。

吹き抜け切ったミニ1000のヘッドガスケットの図。
ローバーミニ1000シリンダーヘッドガスケット抜け
完全に1-2番、3-4番が抜けきって重症です(^●^)
これはミニ1000(998)の例ですが、1300(1275)の場合は真ん中の2-3番がつながる事が多いらしい?

これでも、このミニのオーナーはそれまでエンジンのかかり悪い気がするカモ?ぐらいで乗ってたらしく、徐々に状態が悪くなっていくので気が付きにくいんですかね~ (^^;)
でも、このレベルだと、パワーがなく、エンジンのかかりは悪く、ノッキングが出たり、冷却水が減りまくったり、暑くもない日に普通に走っているだけでオーバーヒート・・・。で、ここまで酷くなる前に気がつくと思うんですが???

んで、ガスケットが抜けたままにしていると、高温高圧の燃焼ガスがガスケットの抜けた部分を通過しシリンダーブロックが部分的に超高温になり、最後はクラックが入る。
ローバーミニクーパー ガスケット抜けによるシリンダーブロック割れ ROVER MINI Cooper ガスケット抜けによるシリンダーブロック クラック
シリンダーにクラックが入るとガスケット交換だけでは済まず、ブロック交換が必要になりガスケット交換の何倍もの修理代が必要になる。

25年も前に製造が終わったシリンダーブロックが運良く手に入ったとしても交換というか殆どリビルド、どうせ他もダメだろうからエンジン周りも要修理多数? シリンダーヘッドのオーバーホールに、エンジン降ろしたついでにヤレたシンクロも交換してミッションもオーバーホールetc ・・・。と、気が付いたら、部品代と工賃合わせた修理費で軽自動車の新車が余裕で購入できるぐらいにはなるだろうな〜

2015年9月21日月曜日

ミニクーパーのオイル下がり(白煙・煙幕)修理のために国産品流用の対策品バルブステムシールに交換する

6月頃からなんとなーく、ミニクーパーの排ガス臭がきついなとキャブのアイドルジェットを交換したりーの調整で、なんとなく良くなっている気がしていたものの、サーキット遊びをしたら一気に悪化!! 昼間はそんなに見えないのだけど、ヘッドライトで照らされるとモヤモヤが目立つプチ白煙煙幕巻き散らし状態になる。たぶん、オイル下がり??? orz

まだ組み直して1年ちょいのエンジンですがステムシールの交換しないといけないので、シリンダーヘッドを外すかと?
ま、プラグホールからエアを入れてバルブを落ちないようにすることでシリンダーヘッドを降ろさないで交換する方法もあるようなのですが?専用のバルブスプリングコンプレッサーキット&エアコンプレッサーを追加購入しなきゃいけないし、自分で組んだエンジンなのでどうなっているか確認しておきたかったり、シリンダーヘッド外すぐらいたいした作業でもないのでちゃっちゃとシリンダーヘッドを取っ払う。万が一、ブローしてオイル上がりしていたら・・・。泣こう!?



2番シリンダーと3番シリンダーの間で燃焼ガスが吹き抜けた形跡を発見。1275ccでは、ここが抜けやすいようなのですが・・・。

どうするかな~

ついでに998ccのブロックへ1275cc用のシリンダーヘッドを流用した際に必要になるバルブのリセス加工(俗に言うポケッティング)の状態を確認

フルリフトから2mm余裕を見たので吸気バルブのジャンピングによるクラッシュは無かったようです。もう1mmは攻めれた? 更に1~2mm深く攻めれば1.5:1のハイリフトにするとか、シリンダーヘッドを面研するとかのチューニングの余地は未だありそう?

シリンダーヘッドを見ると燃焼室にオイルが回っているような感じで、オイル下がりで間違いなさそうです。


ようやく、本題のステムシールにたどり着く。シールのフリクションが無く、バルブの動きがスルスル~

ローフリクションステムシールというか、シールになってない???

1カ所のステムシールはバルブを抜いている最中にポロッととれた、2カ所は軽く引っ張ったらとれた・・・。

1年前に組んだ時はガスケットキットに入っていた、新品のステムシールを使ったんですが、1年数千キロも持たなかった orz


1/2番のインテークバルブが軽いオイル濡れと堆積物で、2番の堆積物が付着多目。2/3番のエキゾーストバルブがオイル濡れで2番が特にひどい。


3番のインテークバルブが堆積物。4番のインテークバルブがオイル濡れ。


対策品ステムシールがあるというので知り合いに分けてもらい左のものに交換しました。ちなみに右が純正品、パッと見でステムの通るシール部の穴径が違うってか純正広がりすぎ~そりゃだめだ。
スバル製国産バルブステムシール流用 13207KA001 SEAL-INT VALVE
対策品は下部の円筒外周が金属??? 聞いたら国産車用の純正部品流用なのだとか???

軽くたたきながら押し込む。はじめからこれ用に設計されたような嵌まり具合!?

パーツを洗浄したり確認しながら再組立てする。


シリンダーヘッドも組み上がったので、ブロックと合体させる。
シリンダーガスケットは再利用使用できるかな~と思っていたのですが、抜け気味なのを見て交換することにする。

1年前、シリンダーヘッドのナット締め付けトルクは、新し目のヘインズから締め付けトルク参考にして決めたのですが、ガスケット抜け対策を考え前回の1割増しの締め付けトルクで締めてやる。ま、強化ヘッドボルトに交換しているから1割増ししても締めすぎでボルトが伸びて逆に軸力ダウンしガスケット抜けになったりしないしょ?と・・・。

82℃のサーモスタッドでは真夏でも水温が90℃を超える事がほとんどなく70度台とオーバークール気味なので、ようやく発掘した88℃品のサーモスタッドに交換する。


サーモスタッドガスケットは新品を購入しておいたのが有ったので素直に新品を使う。

ときどきテキトウな位置でガスケットを入れて固定して水漏れさせる人がいるらしい???ですが、穴位置が均等ではなく微妙にずれているので表・裏・回転させて穴位置を合わせてから交換しましょう。


タペッド調整をやり直し、ついでなので先日交換したばかりのLLC / クーラントも全交換のため今年3度目ぐらいの水路の洗浄もっやったりしてオイル下がり修理終了。

2013年3月23日土曜日

親メタル流れで焼き付いたキャブクーパーのピストンとコンロッド

アイドリング中にエンジンが焼き付いて、動かなくなった知り合いの1300キャブミニクーパーのエンジンが分解されたとの事で見てきました。

左が未だまともなピストンとコンロッド。右が一番ダメージの酷かった4番ピストン。

ローバーミニクーパーのビックエンドメタルトラブル


親メタルは、下側が完全に流れ~。上側はビロンビロン。ビッグエンドがこんなに変形しているのって初めて見た (・_・)
コンロッドも曲がりすぎ。

ROVER MINIのビックエンドメタル焼き付き

ビックエンドのメタルが流れると、油圧がその部分から抜けてしまうので、潤滑の必要な部分にオイルが送られなくなり最後はエンジンが焼き付きます。

左が状態の一番酷かった4番ピストンですが、ピストントップが燃焼室の形状に鍛造され、まるでハイコンプピストンのよう。

クラシックミニのハイコンプピストンもどき


4番ピストンのピストンピン。ガタ酷すぎて向こうが見える~るる。ピストントップを鍛造する際にピストンピンの穴が広がったのでしょう。

オールドミニのピストンピン摩耗トラブル

ブロックの塗料も焼けているわ、バルブステムシールは炭化寸前でパックリ割れているのをはじめエンジンミッションの樹脂、ゴムは融けまくり、オイルは今まで嗅いだことの無い焦げたにおい・・・。
樹脂がデロデロという事は100℃は遙かに超えて、150℃かそれ以上???

このミニのオーナーは、だいぶ前から「エアコンを入れるとすぐに水温が上がってオーバーヒート気味になる」とは言っていたものの、水温高目の状態で気にせず乗っていて、オーバーヒートのダメージが蓄積し、最終的にはエンジンが終わってしまった???


ほとんどすべてのメタルの表面層が無く、コンロッドやカムのジャーナルが焼き付きっぽく、走行中だったら少なくとも4番ピストン、コンロッドは原型残っていなさそうな焼き付き加減。


コンビニで15分ぐらいアイドリングしていただけで急にこんな事になるとは思えず、かなりの打音がして、エンジンルームからカチカチとか、カンカンとかいう異音がしたり~エンジン回転数を上げないと油圧警告灯が消えないとか~水温上がりやすいとか~だいぶ前からトラブルの兆候は出ていただろうと思うのだけれども・・・。
新品のシリンダーヘッドと、オーバーサイズのピストンは、イギリスから取り寄せしてあげたけど、それだけじゃパーツが全然足りないよな~。ここまで逝くと部品は殆ど使えないので修理費用は100〜200万コース???

エンジントラブルの根本的な原因は、オイル管理が悪かった???
分解時にオイルを抜いたらオイル量が1〜2Lしか無かった (・_・) らしい?し

2009年10月31日土曜日

ローバーミニクーパーのエンジンのタイミングベルト切れると・・・。

いつもお世話になってるショップさんの近くまで行ったついでに顔を出したら
 珍しい物有るから・・・
と。

ミニクーパーのA型エンジンが台車に載っていました。

ローバーミニクーパーの8ポートアルミアロイシリンダーヘッドチューニングエンジン
クラシックミニクーパーの8ポートアルミヘッド改造


んで、アルミ合金化されたシリンダーヘッドを外すと・・・。

オールドミニクーパーのピストンにバルブが突き刺さり

変わったカタチしたピストンだな~

ではなく
タイミングベルト切れで排気バルブが飛び出したまま動けかなくなり、その状態でバルブとピストンが接触したことでバルブが折れ、折れたバルブがピストンに突き刺さっていたのでした。

引っ張っても叩いても外れないので完全に圧接状態

燃焼室側の傷はそれほどでも無いように見えるかもしれませんが、残っているバルブは曲がっていて、プッシュロッドも折曲がっていてシリンダーブロックから抜けず、バルブガイド・ロッカーアーム・カムetcも歪んでいるので修理代は、怖いから聞かない~

ミニクーパーのアロイシリンダーヘッドの燃焼室


タイミングカバーを外すと、劣化で歯飛びしたタイミングベルト。

ミニクーパーのタイミングベルト切れ
ROVER MINIのタイミングベルト歯飛び

エンジンブローの原因は、タイミングベルトが切れたことで、カムが回らなくなり、突き出したままになったバルブがピストンとクラッシュ。タイミングベルト切れによるエンジンブローの、よくあるパターン。

お客さんには
 1年ごとに交換
と、注意してあったそうなのですが、交換せずにいたらサーキットで全開走行中に劣化したタイミングベルトが歯飛びしてエンジンブローしてしまったのだとか?

恐るべきタイミングベルト切れ。