いつものショップさんに顔を出したら、オーバーホールで預かったオークション購入のSwiftuneと聞いたチューニングヘッドがあるので記事する? と聞かれたので記事にする。
12G940との刻印があるので俗に言う、「940ヘッド」をベースにした1275用?
バルブガイドは、当然穴が拡大。伝熱性の良いブロンズのバルブガイドは柔らかいので街乗りには向かない?
排気ポートは、ガスケットの形状に合わせいっぱいに四角く削るのでは無く、上側を丸く削ってありました。2番と3番の2気筒分の排気が集合する真ん中の排気ポートが、1気筒分しかない1番や、4番より小さく2/3ぐらいの大きさ。
燃焼室を見てみる
ビックバルブ化されていて吸気ポートと排気ポートの間が、かなり狭いですね。
有鉛ガソリン用のシリンダーヘッドのようで、シートリングが見当たりません。当時モノ?
吸気側のポートは磨いてありますが、排気側のポートは目の荒い粗削り用の砥石でリューター加工したままという感じで、かなりざらざらですね
吸気バルブのシート当たり面は45°カットのみで、幅も狭く攻めてます。
排気バルブは当たり面が広いのでは無く、広がった感じ? 有鉛ガソリン用のシートリングが無いヘッドは熱の上がる排気側のシート面が減りやすい。ポート間の肉が薄くシートリングを入れることは出来ないのでバルブ摺り合わせぐらいで使うしかない?
耐久性を犠牲にしているので、街乗りに使うのはもったいないというか、不適?
吸気バルブ
33mmのビックバルブに、薄肉化、ステムの笠側細軸化、リムフロー加工。一通りの加工がされています
排気バルブ
排気バルブ側は、径が30.6mmでリムフロー加工をしているぐらい? 排気側をリムフロー加工する利点はあるのかな~ 軽量化?
吸気ポートの観察
排気ポートの観察
でも、このチューニングベッドは使えないんだそうです。
バルブガイドを交換しようとヘッドを洗浄してバルブガイドを抜いているときに、4番シリンダーの吸気ポートと排気ポートの間に見える深~いクラックを発見したそうで (T_T)
ポートの間が比較的広いノーマルのヘッドでも割れる事はありますから、ビックバルブ化で、吸排ポートの間がこれだけ薄肉になるとクラックの入るリスクは確実に上がります。しかもパワーが上がり発熱も増えれば温度も上がる上に、振動によるストレスも増えるので尚更。
中古パーツ購入のリスクですね。
とは言っても、もう製造をしていないようなレアパーツの入手はオークション頼らざるおえないのですが・・・。
見ての通り、チューニングヘッドは性能重視で、耐久性は犠牲になっているので、決して街乗りグルマに使うもんではないですね。
本来の性能を出せるのは、新品から何千キロ(万じゃないです)???
バルブ径拡大と大径ポートで低速トルクは落ちるでしょうし(街乗りで高回転常用するような人じゃないと無駄)、数千キロでバルブガイド交換etcのオーバーホールが必要になりそうな?
高級パーツを使えば、いつまでも使えるということとは、逆の典型。
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