2022年2月14日月曜日

ミニブレードヒューズと低背ヒューズ、管ヒューズの抵抗値を測ってみる

最近、ヒューズの寿命が10年?という噂を聞き、なんとなくヒューズが古くなると抵抗が増えて切れやすくなる?みたいなイメージを持ったのだけれども、そもそもヒューズの抵抗値ってどうなんだっけ?と、構造上電流が流れた時の電気抵抗で発熱して一定以上の温度を超えると溶けて断線するものなので少なからず電気抵抗は有るはず。でも、実用上ヒューズの抵抗は無いものとして扱って過ごしてきたから知らないやと。とりあえず基本新品なハズの予備ヒューズの抵抗値を測ってみようと考える。


計測しようとするとmΩオーダーの計測になり、一般的なテスターの抵抗計測モードじゃ数百円の中華製も、それなりの価格の国産機も1Ω以下を測ろうとした時点でテスターリード同士のショート状態で0.1~0.3Ωぐらいで変動があり、測定物の抵抗値を測っているのか?プローブの抵抗値を測っているのか?分からない状況になるので使えない。
一般的なテスターの計測限界から更に3桁小さい値を計測しないといけない事を考えると計測が面倒なのだけれども、交流電流印加4端子法を使った抵抗計を使えば測れそうだなと。

バッテリーの内部抵抗から劣化を推測するのに購入していた東京デバイセズ製のIW7807という内部抵抗計測器を使用する事にする。
ただし、これは購入した時の素の状態ではなく、オプションのケースと、電気街を探し回って購入した交流電流印加4端子法に対応したプローブに交換した状態のもの。
1万円以下で購入できるのに抵抗値の分解能10μΩで、実用100μΩなら安定して測れるので、素人工作で使うには十分すぎる精度。


実際計測してみると結構シビアで、ミニブレードヒューズの根元付近にプローブを当てるか、先端部分にプローブを当てるかで0.1~0.2mΩぐらい違う事が分かり、計測はホルダーとの接点位置を考えて端子の中程辺りで測ることにする。ま、0.2mΩなんてちょっとした条件が変わるとすぐに変動すると思われ、違ったから何?って気がしなくもない?

手元にあったヒューズを集めて測ってみる。わざわざ新しく購入する気が無いのでサンプル数バラバラ。

抵抗値の計測結果(計測時の温度は、たぶん1桁後半から10度台前半ぐらい)
・容量の大きいヒューズほど抵抗が小さい。定格で抵抗値が変わるとは、考えた事は無かったけど、理屈から考えればそうなるわなと。実際は30Aのものに比べ10Aのものは約5倍も大きな抵抗値!! などという書き方をすると、10Aのヒューズはすごい抵抗が大きいように感じるのだけれど、実際は5mΩちょっとしか違わない。10A流しても電圧低下で0.05Vぐらいの差でしかない。
・プローブ位置で値が変わる事からそんな気はしたのですが、低背タイプのほうが抵抗が小さい。
 低背ヒューズの車に応急処置でミニブレードヒューズを入れた場合は微妙に抵抗増えてるカモ?
 ま、1mΩ違ったところで何が変わるかは?シラン
・中古のヒューズが何個か混ざっていたので表で分けましたが、数も少ない上に使用履歴も不明なので、古いものはなんとなく抵抗が大きいような傾向が有るのかも?でも微妙だなと。
・製造メーカーが違うと、どうなるんだろうか?樹脂部の感じが違ったメーカー違い?では誤差レベル。これも数が少ないので参考レベル。


20年超えの国産車のヒューズ外して、経年劣化でどのぐらい抵抗値が増えているか計測してみるかな~。
 参考:EK9シビックTYPE-Rに付いていた21.5年モノのミニブレードヒューズの抵抗値を測ってみる



ついでなので、キャブレターを使用しているミニでは一般的な管ヒューズの抵抗値も測ってみようと、ヒューズを探す。

いつの時代のモノだよというPACIFIC製の自動車用管ヒューズが発掘される。
このサイズの管ヒューズで50Aなんて大電流のものを使用することは無さげ???ヒューズが切れる前に配線が燃えそうだ?

うちのミニはミニ1000なので標準は管ヒューズでしたが、接触不良や振動によるトラブルを嫌い、遥か昔にブレードヒューズに交換してしまったので、自動車用管ヒューズはあまり持ってないのでサンプルは少ないです。
サンプルも少なく同じ容量での比較はほとんどできてないけれど、ミニブレードとの比較で、大きく抵抗値が違う感じは無いかな~。
管ヒューズは抵抗が大きいと言われるのは、ヒューズホルダーとの接触が良くないのが主と思われる。

ついでに同じ容量の管ヒューズで、内部形状違うものが出てきてたので並べてみる。
自動車用管ヒューズ 形状違い
4つとも10Aのもので、形状は違えど抵抗の違いはバラつきの範疇。

たぶん細くなっている所で溶断することで目視で断線を判断しやすくしているのだろうと思われる。一番下のもののように一定の太さのタイプは両端の金具の陰で溶断している時があり、断線部分が金具の影だと目視で断線が分からない場合がたまに有るから・・・。幅の広い部分を増やして抵抗を減らしているなどという事は無いと思われる。

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